
こんなお悩みを解決します。
この記事では、スペンサー・ジョンソン著「チーズはどこへ消えた?」の要約・書評をまとめています。
この記事の内容
・この本をおすすめしたい人
・物語のあらすじ・登場人物
・「チーズはどこへ消えた?」の要約・書評
変わったタイトルの本ですが、本書は累計400万部を突破している大ベストセラー作品です。
物語に2匹のネズミと、2人の小人が登場します。
この2匹と2人は、私たちが持っている面 【単純さ・複雑さ】 を象徴しています。
この本の登場人物に当てはめた場合、自分は誰に相当するのか、ということを考えながら読み進めていくのがおすすめです。
内容はとてもシンプルですが、
として、とても深い内容になっています。
本書を読んで感じた特長は
- 1時間程度で読める
- 誰にでも当てはまる内容で読みやすい
ということ。
90ページほどしかないうえ、内容も分かりやすいのでサクサク読み進められます。

本屋さんは、”全く知らないけど読みたくなる本”が見つかるのでテンション上がりますよね^^
話が逸れてしまいました!
では、本題に入っていきましょう。
この本をおすすめしたい人
- 新生活に不安を感じている人
- 自分の勤めている会社がこの先も安泰だと思っている人
- 新しいことに挑戦するのが怖い人
上記のどれかに当てはまる人は、この本を手に取ってみることをおすすめします。
本書は、「変化の多い現代だからこそ読むべき1冊」です。
急激な変化に対応するにはどうすればいいのか、また今置かれている状況は本当に安泰なのか、を改めて考えていくきっかけになると思います。
Contents
5分で分かる物語のあらすじ
この物語で象徴されているものは以下の通りです。
迷路...チーズを追い求める場所(会社、地域社会、家庭etc)
登場人物
2人の小人...ヘム、ホー(複雑さの象徴)
あらすじ
昔、ある遠い国に2匹のネズミと2人の小人が住んでいた。彼らはいつも迷路で、自分たちの特別なチーズを探しまわっていた。
スニッフとスカリーはネズミなので単純な頭脳しか持っていなかったが、すぐれた本能を武器にしていた。対してヘムとホー(小人)は、複雑なことを考える人間の頭脳を持ち合わせているため、高度な方法を考えることができた。2匹と2人はそれぞれの好みに合うチーズを探していた。
彼らはチーズステーションCで好みのチーズを見つける。
これから生きていくのには十分な量のチーズだった。
その日から2匹と2人の共通の日課は、毎日チーズステーションCに行くこと。
ヘムとホー(小人)は、おなかがいっぱいになるまでチーズを食べて家に帰る。こんな日がかなり続いたため、2人は慢心していた。
スニッフとスカリー(ネズミ)はチーズステーションCにつくと、あたりの匂いを嗅ぎ、ひっかき、走り回って何か前日と変わったことはないかを毎日調べていた。
ある朝チーズステーションC行くと、チーズがなくなっていた。
スニッフとスカリー(ネズミ)は驚かなかった。毎日チーズの状態を確認していたため、だんだん少なくなっているのに気づいていた。なのでいつかなくなるだろうと覚悟していたし、次にどうするべきかを本能で理解していた。
スニッフとスカリーは新しいチーズを探しに出かけたのである。
対してヘムとホー(小人)は落胆した。毎日小さな変化が起きていることに注意を払わなかったから、いつも通りチーズがあるものだと思っていた。
ヘムとホーはチーズがなくなったことを信じることができないうえ、事態をどうにかしようという気にはならなかった。チーズを見つけることは簡単ではなかったし、2人にとっては毎日食べるチーズがあるということ以上の意味があった。
チーズを見つけることは、幸せになるのに必要なものを手に入れることだった。2人にとってチーズは重要だったから、これからどうすればいいかを決めるのに長い時間がかかった。
しかし考えついたのは、チーズステーションCをよく調べて本当にチーズがなくなったかどうかを調べるだけだった。
それからというものの、彼らはチーズステーションCに通っては、あのチーズがあるかもしれないとまだ期待していた。いつまで経ってもチーズステーションCで事態を検討していた。
ホー(小人)はスニッフとスカリー(ネズミ)の状況が気になっていた。「スニッフとスカリーは新しいチーズを見つけ、たらふく食べているのではないか。」「自分も冒険に出かけ、新鮮なチーズを見つけられたらどれだけいいだろう。」
ホーは思った。
「チーズステーションCを離れて、新しいチーズを探しに行かないと」
しかしヘムは反対した。
「外に出てチーズを見つけられなかったらどうする?他のところは危険だし、居心地がいいこの場所(チーズステーションC)でチーズが戻ってくるのを待っていた方がいい。」
しかしホーは、このままでは事態が悪化していくだけだということを悟った。
「物事は変化していくし、同じままではいられない」ということに気づいたのだ。
ホーは新しいチーズを探しにいくことにした。
迷路に出始めたときは不安な気持ちでいっぱいだった。
しかしホーは、進んでいくにつれてこう思うようになった。「なぜもっと早くチーズを探そうとしなかったんだろう」
チーズステーションCに居座り続け、チーズが戻ってくるのを待ち続けていた今までの行動がばかばかしくも思えた。
迷路に出て数日経っても、なんとか食いつないでいける程度のチーズしか見つからなかった。
状況は望ましくないが、チーズがないままでいるよりずっと良かった。なされるがままでなく、自分でなんとかしているからだ。
チーズステーションCにいた頃は、チーズが見つからないかもしれないという恐怖もあり、なかなか動き出せなかった。しかし迷路に出てからはこう思うようになった。
「人が恐れている事態は、実際は想像するほど悪くはない。自分の心の中に作り上げている恐怖の方が、現実よりずっとひどいのだ」
ホーは新しい考えが新しい行動に駆り立ててくれたことが分かっていた。ホーの考えはチーズのないチーズステーションCに通っていたときとは違っていた。
(中略)
ついにホーはチーズステーションNを発見した。あたり一面に見たこともないほど大量のチーズがうずたかく積まれていたのだ。そこには旧友のスニッフとスカリーもいた。でっぷりとしたおなかを見るに、彼らがずいぶん前からここにいたことが分かった。
ホーは迷路から出て学んだことを思い返す。
それは、ーーー
・物事を簡潔に捉え、柔軟な態度で素早く動くこと
・問題を複雑にしすぎないこと
・小さな変化に気づくこと
・変化にはやく順応すること
・最大の障害は自分自身のなかにある
これまでに犯した過ちを振り返り、今後の人生に生かそうと思った。
それからというもののホーは、毎日チーズステーションNの状態を確認した。
チーズがたくさんあるのにも関わらず、しばしば迷路にでて新しいエリアを探索し、周囲で起きていることに注意していた。
どんな選択肢があるのか知っていたほうが、居心地のいい自分の場所に閉じこもっているより安全だと分かっていたのだ。
ヘムは見切りをつけ、前進する気になってくれただろうか?ホーはヘムを説得しようとしたのを思い出した。ヘムは自分で道を見いださなければいけない。誰も彼に代わることはできないし、説得してそうさせることもできない。
当人が自分が変わることの利点に気づくしかないのだ。
やがて迷路の外でなにかが動く音が聞こえた。音が大きくなり、誰かが近づいてくるのが分かった。
ヘムがやってきたのだろうか?ホーは祈りの言葉をつぶやいた。
「ついに旧友がやってきたのでありますように…」
終
「チーズはどこへ消えた?」の要約まとめ
本書の要点を以下の3点にまとめました。
チーズはどこに消えた?の要約
- 問題を複雑化しすぎてはいけない
- 大きな変化に備えて小さな変化に気づくことが大切
- 新しいチーズは常に存在する
1つずつ深掘りしていきます!
要約①:問題を複雑化しすぎてはいけない
スニッフとスカリー(ネズミ)のように、物事を単純に捉えることが大切です。
対してヘムとホー(小人)のように、問題を複雑化しすぎてはいけません。
なぜなら、問題を複雑にしすぎることで、不安や恐怖が大きくなり思考力が鈍るから。
人が恐れている事態は、実際は想像しているほど悪くはありません。
ちなみに、自分が抱えている心配事のうち、自分でも解決できないような出来事が起こる確率は3%ほどしかないそうです。要するに97%の心配事は自分で解決できるため、心配する必要がないということです。
参考記事>>あなたの「心配事が起こる確率」がついに判明(メンタリストDaigoオフィシャルブログ)
自分の心の中で作り上げている恐怖の方が、現実よりずっとひどいのです。
頭脳を使って上手く解決しようとしすぎると、ホーとヘムのように行動できなくなってしまいます。
物事を複雑に分析しすぎず、単純にして考えることも大切です。
ポイント
- 問題を複雑化しすぎると、不安や恐怖が増大する
- 物事は複雑化しすぎず、単純に考える
要約②:大きな変化に備えて小さな変化に気づくこと
私生活でも仕事でも、予期せぬ変化は誰にでも訪れます。
その予期せぬ変化に対応するために、小さな変化を察知するアンテナを常に張っておくことが大切です。
大量のチーズがあると慢心していたヘムとホー(小人)に対し、スニッフとスカリー(ネズミ)のように、常にチーズの状態を確認して周りのちょっとした変化に注意することが大切です。
小さな変化に注意を払っていれば、大きな変化が起こったときにもすぐに対応することができます。
ポイント
- 大きな変化に備えて小さな変化に気づくことが大切
要約③:新しいチーズは常に存在する
おそらくもっとも大事なことは、常に新しいチーズがどこかにあるということだ。その時点ではそう思えなくても。そして、恐怖を乗り越え、冒険を楽しむなら、報いはあるということだ。
引用;「チーズはどこに消えた?」著:スペンサージョンソン、訳:門田美鈴
なかなか変化できないのは、「行動したところでなにもいいことがないんじゃないのか」「結果が出なくてその行動が無駄になってしまうのではないか」という不安や恐怖を感じてしまうからだと思います。
要するに、新しいチーズが見つかるか心配になっているということです。
しかしいざ行動してみると、行動する前に感じていた不安と恐怖はだんだん薄れていきます。
例えば、高校を卒業したくなかったけど、大学に入ってみたらなんだかんだ楽しめている、みたいなものだと思います。
つまり、実際に変化してみると、快楽の対象(チーズ)もだんだんと変わってきて変化に適応できるようになるということです。
ポイント
- 新しいチーズは常に存在する
「チーズはどこへ消えた?」の書評
チーズはいつか腐る⇒居心地の良い環境に固執し続けてはいけない
本書を通して、居心地の良い今の環境に固執していてはいけないと気づきました。
物語のヘムとホーのようにいつまでも成功におごってしまうと、チーズがなくなってしまうという大きな変化に対応しきれず、なかなか次の行動を起こせません。
そこで重要なのは
変化が起こってから素早く適応することも大切ですが、変化が起こる前から自分で変化を起こしていくことも大事なんだと思います。
いま役立っていることも、いつかは役立たなくなる可能性もゼロではありません。(チーズが腐る)
今の居心地のいいチーズに固執せず、新しいチーズを探しに行動し続けることが大切です。
まとめ
本記事では「チーズはどこへ消えた?」の要約・書評をまとめました。
もう一度おさらいしましょう。
チーズはどこに消えた?の要約
- 問題を複雑化しすぎてはいけない
- 大きな変化に備えて小さな変化に気づくことが大切
- 新しいチーズは常に存在する
居心地の良い環境には固執したくなるものですが、環境がいつ変化してもいいように、今から少しずつ行動していきたいですね。
それではこのへんで^^